連続小説 ドライバー9「昨日の夜」最終話
こんにちは、チャバティ64です。
仕事はお茶の販売をしています。
BASEの「お茶の愛葉園」(あいばえん)
というショップを趣味で運営しています。
よろしくお願いします。
今日は「amazarashi」の「フィロソフィー」からスタートです。
哲学はよくわかりませんが大好きな歌です。
amazarashiらしくないキャッチーな感じが新鮮です。
CM初タイアップの曲でした。
さて、連続小説「ドライバー?」も最終話です。
ここからは少し笑いも含め、お楽しみ下さい。
(空の色が上下に違う! 虹は何かの境界線でしょうか?)
目がかすむ連続小説 最終話
ドライバー?「昨日の夜」
(この物語はフィクションです、登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは一切関係ありません)
行く道は涙で濡れ、
行く道は嘆きにあふれ、
行く道は悲しみの数だけ続く
・・・「DRIVER」
《本編》
「ハァ~お疲れ様」
「すこしくたびれたな川崎、帰ろう!」
本多の問いに川崎は黙っていた。
「はやく言えよ、終了伝票かけないよ」
「はい、えぇ~サンマ~ン…ニセ~ン…ヨンロク…ゼロキロ~帰社します」
「時間が抜けてるぞ」
2人は車内の時計に目を向ける。
「疲れてるのか目がかすんで読めないっす」
「読んでもらえないっすか?」
「えっ?」
「あれっ? えぇ~イチ…ジ~?」
「どうしたんだろう?時計の針がかすんで読めないよ」
「今日はオレも疲れてるんだなぁ」
本多は川崎と顔を見合わせた。
二人とも「涙でくしゃくしゃな顔」だった。
「ハハハ、参ったな」
「この仕事について初めてだよこんなの」
本多が言った。
「そうっすね、自分もそうっす」
「ホントに参りました」
「明るいとこで見たら顔、すごいっすよ、きっと」
川崎が言った。
続けて本多が言った。
「あ~ぁ、鈴木さんに怒られるなぁ」
「あの人の信条は『霊柩車の運転手は絶対にもらい泣きしてはいけない』だもんな」
「昔、何かで山葉さんが怒られてるのを見たことあるよ」
「えぇ~じゃぁ内緒でお願いしたいっす」
「そうだな二人だけの秘密な」
「とりあえず、気を付けて帰ろう」
「ハィ、1時42分帰社します」
「本多さん時間言えますか?」
本多は時計をチラッと見て「1時42分だろ?」と言った。
「本多さん、目がかすんでますね~」
「今は1時53分っすよ」
「さっき、突然時間を言わされたののお返しっす」
「川崎、おまえ~!」
「ハハハッ、帰りましょ本多さん!」
仕事がら目がかすむほどの涙は今までなかった。
二人にとって昨日の夜の出来事は、生涯忘れられない思い出となった。
おわり
いかがでしたか?
ドライバー?シリーズ「昨日の夜」
このお話は葬儀社に勤務する友人から聞いたものですが、この業務に関しては「運転手さん」とか「ドライバーさん」と呼ばれることが多いそうです。
そして受注などに行くと「葬儀社さん」と呼ばれ、進行をすると「司会者さん」と呼ばれ、湯かんをすると「おくりびと」だとかひそひそ言われるそうです。
不思議なお仕事ですね。
特に「ドライバーさん」と呼ばれることにはものすごく違和感があるそうで「?」を付けました。
やはり、二種免許のイメージがあり、引け目を感じるそうです。
また、これらの仕事を総合して行っているのが葬儀社さんですが、役割分担で外注業者を雇うこともあります。
それが「おくりびと」で有名になった湯灌業務の会社だったり、この「ライラック特殊搬送」だったりします。
まだまだ、たくさんの物語があります。
また、近日中に次回作をお出しします。
よろしくお願いします。
今日のお話はここまでです。
あなたの今日がステキな一日でありますように!
チャバティ64でした。