天国でも大喜利やってください、でも末席ですね
こんにちは、チャバティ64です。
ボクの大好きな桂歌丸師匠がお亡くなりになりました。
心よりお悔やみ申しげます。
(変哲もない手拭いが宝物になるなんて)
昨日からテンション下がりっぱなしです。
いつかこんな日が来るとはわかっていてもさみしいものです。
近年は高座でも幕が上がった時にはお座りになっていました。
よくそれを掴みのネタにしており、開口一番
「袖から歩くと一時間かかる」と、おっしゃって笑いをとっていました。
出囃子と共に颯爽と歩くお姿は目に焼き付いています。
会場では、失礼ながら体力的にも厳しく、痩せた小柄なおじいちゃんですが不思議なことに声が通るのです。発声も名人芸だったんですね。
車いすで来て酸素をつけてまでも高座に上がり続ける執念には毎回感服させられました。
学生の頃から、イヤなことがあっても、日曜のこの時間に「笑点」を見れば大抵のことは忘れ、笑顔になることが出来る魔法のような番組でした。
しかも物心ついたときにはやっていて、ずっと出てみえたんです。
歌丸師匠(ボクは生意気にも「歌さん」と呼んでいました)が、笑点を勇退されるときの回は、ビデオに撮ってあるのですが見る気になれず(認めたくない)昇太さん司会の笑点は撮りためてあります(見たい)が、一度も見ていません。
かみさんには「見ないなら消してもいい?」と、聞かれたため2TBのHDDを新品に交換したくらいです。
「歌さん」の笑点がとても好きで何度も見直していました。
メンバーの得意分野に対する気遣いも素晴らしく、よくタイちゃん(たい平さん)が自然なアシストを見逃してしまい、あとで気づいて平謝りするところなど、まさに名人芸。
お正月などはTOKIOの城島リーダーや、アナウンサーさん、女優さんまで大喜利をやらせてしまう(座布団運びも)誰をも魅了してしまうカタチにこだわらない姿勢が、噺家さんを身近なものとして感じさせてくれました。
ワザと自分をディスらせ、笑いを取らせる暖かい名人でした。
頭の回転の速さが尋常じゃなく、テレビの前で「さすが歌さんしびれるねぇ」などと言って家族にウザがられたものです。
やはりカリスマ性が違う気がします。
政治的な毒を吐く楽さん(6代目円楽さん)の、ネタ的にギリギリな時事風刺を「ウマいねぇ」「こりゃウマいわ」と、一言で評価し、肯定してしまう懐の広さと、歌さんが言うならそうだろうと、大衆も味方につけてしまうのも人徳としか言えません。
また、かぶり物シリーズは抱腹絶倒で、あれは芸じゃない。ひとつの芸術です。
他のメンバーだっておもしろいはずなのに、歌さんだけ何を被っても、群を抜いて面白いのです。(特に竜の被り物は最高でした)
落語や寄席などに興味のない人でも、老若男女、誰が見ても楽しめる娯楽としての笑点を作り上げた英雄なのです。
勇退されたときは本当に残念でなりませんでしたが、高座には上られていたのでお見かけする機会があり、とてもうれしく、楽しく、やはり勉強になりました。
もう見られなくなるとは残念でなりません。
もう少し遠征してでも行けばよかったなぁ。
歌さん、第一回からの笑点メンバーでしたが、天国ではそれこそ末席ですね。
談志さんは?ですが、前武さん、伸介さんや、圓楽さん、宿敵小園遊さんもお待ちかねだったと思うと、名人歌さんと言えど初心に戻って大喜利からの再スタートですね。
思いっきり地獄の鬼たちも笑い転げる円熟の名人芸をお願いします。
天国の高座は大トリですが、歌さんならお茶の子さいさいですね。
本当に本当にお疲れさまでした。
小さいころから楽しい時間をありがとうございました。
今日のお話はここまでです。
あなたの今日がステキな一日でありますように!
チャバティ64でした。