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子供たちの将来を考える連続小説ドライバー 第四章 「あの人の手紙は...」第五話「土下座は得意です」

こんにちは、チャバティ64です。

 

今日は朝から工場でお茶を仕上げ中です。

一流の茶師は、気むずかしくて大好きです。

ボクは売る側の人間ですが、作る側こそカッコいい!

あこがれますねぇ~!

 

 

 

仕事はお茶の販売をしています。

BASEの「お茶の葉園」(あいばえん)

というショップを趣味で運営しています。

よろしくお願いします。

 

さて、本日は連続小説をお送りします。

本多の土下座は炸裂するのか?

にこやかな奥さんの真意はどこにあるのか?

第五話スタートです。

 

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(カラスが泣くからか~えろっと)

 

子供たちの将来を考える連続小説 

章ドライバー?「あの人の手紙は...」第五話「得意種目は土下座です」

 

(この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは一切関係ありません)

 

行く道は涙に濡れ、

行く道は嘆きにあふれ、

行く道は悲しみの数だけ続く

・・・「DRIVER」

 

《本編》

 

本多は何かあると勘ぐっていた。

 

しかし、自分に何か言えるわけではない。

とりあえず、業務を完了させ退出する使命もある。

本多は締めの言葉を言った。

 

「これまでのことで、何かご質問はございますか?」

 

「このあとはどうすればいいですか?」

故人のお姉さんが言った。

 

本多は答えた。

「このあとは、和尚様がこられて枕経というお経をあげていただきます」

「先ほど、菩提寺へ連絡いたしましたので、間もなくお見えになるのではないかと思います」

「それ以降は、受注に来る葬儀社の担当にお聞きください。

「よろしいでしょうか?」

 

(一同)「...」

 

「それでは、私はこれでご無礼させていただきます」

「大変...失礼...いたしました…」

 

そして、ここで本多の土下座がさく裂した!

 

「頭を下げて1秒、2秒、3秒、4秒、5秒」

本多は満を持して「すくっ」と頭を上げた。

もちろん全員起きているはず...だった。

 

【なっ?】

 

本多は驚いた。

 

奥さんが、まだ土下座状態でこちらに頭を下げていた。

 

【なんてことだ】

 

本多は一本取られた気になっていた。

奥さんが頭を上げるまで微動だに出来ない。

プラス5秒くらいでやっと奥さんの顔が見えた。

 

顔を上げた奥さんは、先ほどとは別人のようになっていた。

にこやかな笑顔は消え、悲壮感あふれだす涙顔だった。

 

「うわぁ~、おとうさぁーん」

「おとうさぁーん、起きてよ~!」

「おとうさ~ん!」

 

奥さんは、ご主人に布団の上から、しがみつき「ガシガシ」と揺すった。

それを見ていた息子たちは、すかさず母親の両肩を持ち引き離した。

 

「かあさん!」 

「落ち着きなよ、かあさん」

「オレたちがいるから大丈夫だよ」

「なぁ、兄貴」

 

「おぅ、そうだよ」

「かあさん、心配なんていらないよ」

「なんとかなるって、オレたちがいるからなぁ」

 

兄弟は母親の前で返事をしあった。

 

【なんて頼もしい兄弟なんだ】

本多は笑顔こそ出さないが、いたく感心していた。

 

しかし、モカちゃんは見たことのない、髪を振り乱す母親におびえているようだった。

 

それに気づき、手を広げ、 

モカ、おにいちゃんのとこにおいで」

 

やさしく声を掛けた「弟と思われる兄」のヒザに「ちょこん」と座った。

 

モカちゃんは笑顔が戻り、落ち着いたようだった。

 

【ステキな兄弟愛はいい子育てをした証拠だな】

本多はさらに感心した。

 

今日のお話はここまでです。

このお話は明日に続きます。

 

あなたの日々がステキな一日でありますように!

チャバティ64でした。

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