好き嫌いはキライ、なんだか負けた気がする「牛肉」編
こんにちは、チャバティ64です。
仕事はお茶の販売をしています。
BASEの「茶ばしらオーソリTea」(ちゃばしらオーソリティー)と
いうショップを趣味で運営しています、よろしくお願いします。
いま大好きな「amazarashi」を聞きながら書いています。
「つじつま合わせに生まれた僕等」深いですねぇ。
さて、見事苦労の末に「納豆」を克服しましたが実際に見たことのないメジャー食材がまだありました「牛肉」と「マグロ」です(ホントか?)
(銀婚式旅行で食べたビュッフェの食事2人分です、取り過ぎ?)
これには深いわけがありまして小さい頃から騙されていたんですね。
まず「牛肉」と言えば「すきやき」ですが、我が家では牛肉だと思って喜んで食べていたのは「豚バラの薄切り」だったんですね。
やたら脂身の多い豚バラの薄切りはやわらかく子供にすごくうけます。
年寄りにはちょっとキツイですね(今の自分は orz...)
対面に座る兄貴と肉の取り合いですから、見ていない時に鍋の死角に肉を移動して、見えるところから食べる手法を小学校に上がる前に取得していました。
うまく配置出来たころに、おふくろに鍋をかき混ぜられて「あ~ぁ」と思っていると、自分の死角にも肉が隠されていたことに気付くんですね。
今思えばとても楽しい食卓でした。
とりあえず「すきやき」なんて年に数回の食べ物ですから印象もあまり残りません。
ツユに玉子を入れて煮込んだものを翌日食べるのがまた楽しみでした。
これが我が家の「すきやき」だったんです。
社会人になって、三重県(松阪市)の友人が帰省していた実家から戻ってきて、寮で「すきやき」をふるまってくれました。
今考えたら超高級な肉を買ってきてくれたんですね。
初めて本物の「すきやき」を見たとき(食べたのではない)の印象は
1.肉がやたらデカい
2.肉の色がちょっとおかしい
3.なぜか、器に生玉子が入っている
という不思議加減でした。
ボクは肉をごちそうになるのでご飯を炊いて、正座して待ちました。
鍋の中はほぼ「ネギと肉」のみです。
なかなかワイルドなやつだな、野菜やチクワも入って無いとは?
(ちょっと具材がおかしいかな?)
さて、煮えるのまだかな?と思っていたら肉が「まだ赤い状態」ですくい上げました。
「赤いけど大丈夫か?腹壊すぞ!」
そう思っていたらなんと!
おもむろに生玉子の中に肉が、ゴーール!
友人は上手に取り分けてくれましたが、ボクは困惑していました。
「おい、大丈夫か?どうなってんだ!」
「これじゃ玉子が台無しじゃないか?食べ終わりに入れないのか?」
4人でコタツを囲んでいたんですが、ボク以外はみんなすでに食べ初めていました。
ボクは聞きました。
「肉が赤いけどもう少し煮たほうがよくないか?」
友人が言いました。
「このくらいが一番うまいよ、赤いの苦手か?」
「食べたことないなぁ赤いのは、小さい頃から肉はよく火を通さなあかんっておふくろに言われてたしなぁ」
「それに、生玉子に入れて食べるのか?」
「玉子つけて食べたことないんか?」
「ないなぁ、締めに鍋に入れるもんだと思ってた」
「そうなんや、やっぱ地方によって食べ方がちゃうんやなぁ」
本来ここまでずれてるとバカにされそうなもんですが、このときにいた4人の出身がそれぞれバラバラで「三重」「岐阜」「九州」「岡山」でした。
みんな「へぇ~」って感じで流して聞いてくれて助かりました。
(プチ秘密のケンミンショーでしょ)
さて赤いところを少し煮てもらって玉子には付けずに実食です。
「うん?なんだこりゃちょっと違うな」
すぐに気づきました
「何かが違うけど柔らかくてウマ~イ!!」
そりゃそうです、初牛肉が「天下の松阪牛」です。
実家で食べていたものは「豚バラ」です(笑)
「これ、すっごいおいしいなぁ!」
ボクは言いました。
そうしたら、みんな箸を持ったまま満面の笑みでうなずきました。
友人はゴキゲンで「ホンマか?もっと食うてや!」と器に入れてくれました。
「牛肉最高!」「すきやき最高!」です。
本当に素敵な時間でした。
あれから30年以上立ちました。
松阪の「いいと言われるお店」はいろいろと食べ歩きましたが、あの時よりおいしいお肉にあったことはありません。
今となっては、牛肉を食べたことが無い方がうらやましく思えます。
ボクにはもうありませんが、あのおいしさに「感動できる権利」を持っているんですから...大切に権利を行使してください。
おふくろにはずっと騙されていたと思っていましたが、実はこの感動を社会人になるまで「残しておいてくれたんだ」と、今では思っています。
ちなみに、豚バラだと知ったのはそれから数年後です。
今日のお話はここまでです。
あなたの今日がステキな一日でありますように!
チャバティ64でした。