リターンズ㉔ 例えば「昆虫食」という名の世界 最終話
こんにちは、チャバティ64です。
仕事はいい香りのするお茶を販売しています。
BASEの「お茶の愛葉園」(あいばえん)
というショップを趣味で運営しています。
よろしくお願いします。
昨日の続きです。
(川で捕まえた奇形のドジョウです、どうなるとこうなるのでしょう?)
初めて「ウニ」を食べた人はスゴイです。
「フグ」を食べた人は尊敬にあたいします。
どちらも切羽詰まって食べたとしか思えません。
憶測ですが、きっと飢饉の時には、数品ずつ今まで食べなかった食材が食べられるようになったのではないでしょうか?
ウニを見て「中身はどうなっている?」とか「この黄色の物体はどんな味がするんだろう?」と思いますか?
まずはトゲの問題もあります。
間違えてウニの仲間の「ガンガゼ」なんかを、手でつかんだら大変なことになります。
針は折れて手の中に入ったままになり、毒もあります。
フグに至っては死にます。
確実に死にます。
当時、食べて助かった人の意見を聞きながら食べられるように調理したのでしょうか?
しかし、死人が多発したはずですから、よほどの危機が迫って致し方なく食べたのではないかと思います。
こんな感じでしょうか?
「今年は雨続きで、お米も野菜も不作だ」
「木の実が無いからケモノもいない」
「川が増水してわずかに西の村でしか魚が捕れない」
「食べるものが無い、このままでは村がダメになってしまう」
「そうだ、海へ行こう!」
海に着いたが船が無い、丘から釣りをしよう。
「変な魚が釣れたぞ、なんか風船みたいに膨らむ魚だ」
「とりあえず、村に持ち帰ろう、みんな喜ぶぞ!」
「久しぶりの魚がとれたぞ、皆で食べよう!」
「北の村では刺身で」
「南の村では焼いて」
「東の村では煮て」
「おい、北の村の人どうした、何があった?」
「あの魚を食べたものが次々に死んだ、生で食べたのが悪かった」
「おい、南の村の人どうした、何があった?」
「あの魚を食べたものが次々に死んだ、焼いた皮を食べたのが悪かった」
「おい、東の村の人どうした、何があった?」
「あの魚を食べたものが次々に死んだ、煮た目玉を食べたのが悪かった」
食べるものが無ければ死にます。
しかし、食べれば死ぬかも知れない。
究極の2択ですが、餓死よりも、たらふく食べて死んだ方が幸せな気がします。
空腹には勝てません。
また、その魚を食べます。
「オレは死ぬけど、骨をしゃぶったから悪かった」
「オレも死ぬけど、シッポを食べたのが悪かった」
「オレも死ぬけど、血を飲んだのが悪かった」
死ぬ人もいれば、助かる人もいる。
やはり空腹には勝てません。
助かった人は再度チャレンジします。
それを繰り返し、最終的に内臓(肝臓・卵巣など)が毒の素であることを経験で突き止めたのでしょう。
医学的なことも分からないと思いますが、内臓から血が出てきたことを考えて血の取り扱いも重要視したと思います。
そうして、飢饉を乗り越え、現在の高級食材フグとして君臨することになるのです。
偉大なる先人の知恵と勇気に感謝するしかないのです。
世界中のどこでフグが食べられているか知りませんが、日本のどこかの県では「内臓の中でも非常に危険な卵巣」を、ぬか漬や粕漬にして食べる文化があります。
先
フグ毒(テトロドトキシン)には解毒剤が無いと言われていますが、米ぬかが無害化してくれるのでしょうか?
ぬか漬け恐るべしですね。
しかし、一度は死んでしまうと敬遠した部位を再度加工して食べようとした先人の知恵は計り知れない偉大さです。
脈々と古の歴史を紡いでいるのでしょうか?
今日のお話はここまでです。
あなたの今日がステキな一日でありますように!
チャバティ64でした。