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リターンズ⑰ 「マグロ」血闘編 好き嫌いはキライ、なんだか負けた気がする「マグロ」編

こんにちは、チャバティ64です。

仕事はお茶の販売員をしています。

よろしくお願いします。

 

さて、好き嫌いシリーズも最後になりましたが「マグロ」です。

食べたことない方は、生魚の苦手な方でしょうか?

ボクも生魚はあまり得意なほうではなく好んでは食べません。

「煮つけ」や「焼いてあるもの」は大好きです。

 

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 (ここまで行くのにキツかったぁ!)

 

就職した夏に、実家に帰省しようと思い、先輩に土産物は何がいいのかを尋ねました。

 

先輩曰く「そりゃマグロだろ!」

 

「えっ?」ボクは予想外の土産物に驚きました。

 

「岐阜だろ?焼津のマグロがイイよ、喜ぶぞ~!」

いまいち言っている意味が分かりませんでしたが、喜ばれそうな気はしました。

 

どこに売ってるんだろう?

道中2時間半はかかるけど、腐っちゃったりしないのかな? 

 

先輩に聞きました「どこで買えばいいですか?」

 

すると先輩が「お前いつ帰る?」

「10日ですかね」

 

じゃあ10日の朝に一緒に買いに行こう」

「オレ、実家が焼津だからついでな!」

 

「えっ、焼津まで買いに行くってことですか?」

「おう、そりゃそうだろ焼津のマグロだぞ!」

「そりゃそうですね、お願いします」

 

8月の10日に寮から先輩に先導されてバイクで焼津を目指しました。

高速に乗るかと思ったら下道です。

 

ちょっとしたツーリング気分で楽しいけど暑い!

ホントに腐ったりしないのか少し心配です。

 

さて2時間ほどで「焼津のさかなセンター」というところに到着しました。

威勢のいい掛け声があちこちから飛んでいます。

向かったのは「マグロ専門のお店」でした。

先輩が「ここで買うとウマいよ!」と言いました。

 

それじゃどれにしようかと思ってもやっぱり刺身じゃ腐りそうだし、汁がリュックからこぼれそうだし困ったなぁと思っていたところ「お兄ちゃん何キロだ?」と言う威勢のいい声が聞えました。

 

頭を上げるとガタイのいいおじさんがボクを見ていました。

聞き間違いか「kg」単位なのか?

 

おじさんに言いました。

「いくつならいいですか?」

おじさんは「何人家族だ?」と聞きました。

 

「4人です」と答えると「じゃあ、1kgでいいな」と言い、巨大な魚らしからぬ「白く凍った材木」のようなものを持ってきて、なんと電動のこぎりで切り始めました。

「チュィイーーン!」すげえ!なんだこりゃ?

豪快にもほどがある魚屋さんです。

 

先輩は顔なじみのようで「こいつ岐阜なんで半日くらい持つようにしといてやって」と言ってくれました。

ボクは慌てて「リュックなんで、汁が出ないようにお願いします」と言うと「そうか、わかった」とおじさんは言い、新聞でぐるぐる巻いてくれました。

 

おじさん曰く「家に着いたら冷蔵庫に入れておけば解凍されるけど、今夜食べるんじゃまだ凍ってるかもな」と笑いました。

 

この暑いさなか涼しくなる魚屋さんジョークも電ノコ並みに切れ味バツグンです。

 

当時、3,000円くらいだったと思います。

(異常に安い)

大切にリュックに入れて先輩にお礼を言うと「昼には少し早いけど、ついでにメシ食ってこう、鉄火丼おごってやるよ」と言われました。

 

何やら聞かない「丼」ですが、お腹がすいていたのでご馳走になることにしました。

その市場の中にある食堂みたいなところです。

 

カウンターに並んで座り、厨房にいるお店の人に

鉄火丼2つ大盛で!」

 

2つ上の先輩がすごく大人に見えます。

すぐにお盆に乗った白地に青の模様のどんぶりが出てきました「味噌汁、お漬物付」です。

 

さぁ、フタを開けると!?

「うわぁ!」慌ててフタを閉じました。

先輩が「どうした?」

 

「いや、先輩...血の付いた真っ赤な魚の切り身がいっぱいありました」

「はぁ?お前マグロ食ったことないのか?っていうか見たことないのか?」

「いや、食べたことはもちろんありますけどもっと白いやつでした」

 

「えっ、トロか?」

 

「それは、わかんないですけど少し透き通る感じの白いヤツです」

「血の付いた魚はちょっと食べれません」

 

「なんじゃそりゃ、とりあえずフタを開けろよ」

「こうやってワサビを塗りたくって醤油を回しかけてっと、ホレ食ってみろ!」

 

「わかりました、いただきます」

 

ボクはここまでしてくれた先輩に失礼が無いように目を閉じて、その切り身を口に入れました。

 

「ウマーい!なんだこれ食べたことない!」

 

ごはんと醤油にとても合う、明らかに初めて食べる味です。

あっという間に完食してしまいました。

 

手を合わせ「ごちそうさまでした!」と、先輩に言うと「びっくりしたなぁ」と笑われました。

そこで先輩にあらためてお礼を言い岐阜に向かいました。

 

途中で汁がこぼれることもなく無事に到着し、

兄貴に「いいの買ってきたから今夜食べよう」と冷蔵庫にしまいました。

 

そして遅めの晩御飯に兄貴が言いました。

「いまなぁ、刺身切ったんやけど、まんだ凍っとんな」

 

魚屋さんはジョークではなかったんですね、

焼津のマグロ恐るべしです。

 

ちなみにボクが食べたことのあるマグロは

「カジキマグロ」でした。

また、騙されていたようです。

いや、楽しみを残しておいてくれたようです(笑)

 

 

今日のお話はここまでです。

 

あなたの今日がステキな一日でありますように!

チャバティ64でした。