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〇〇〇?そいつに自由はあるのかい?

連続小説ドライバー19 第三章「無題 ある絵描きの死」第一話

こんにちは、チャバティ64です。

仕事はお茶の販売をしています。

BASEの「お茶の葉園」(あいばえん)

というショップを趣味で運営しています。

よろしくお願いします。

 

今日から久しぶりに連続小説ドライバー?シリーズに入ります。

第三章は鈴木さんのお話?です。

ごゆるりとお茶でも楽しみながら眺めていただけましたら幸甚です。

それではスタートです。

 

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(さくらっていいよね~)

 

連続小説ドライバー3 「無題(ある画家の死)」

 

人の人生は儚いものではない連続小説 第一話

ドライバー?「無題(ある絵描きの死)」

 

(この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは一切関係ありません)

 

行く道は涙に濡れ、

行く道は嘆きにあふれ、

行く道は悲しみの数だけ続く

・・・「DRIVER」

 

《本編》

10月の落ち着いた(ヒマ)一日が過ぎ、就業終了まで一時間「車も洗った」「道具も清掃片付け」も終わった。

 

「さて、後は何をやろうか?」

事務所内を履き掃除しながら本多は考えていた。

「お~ぃ、川崎、何かやること思いつかないか?」

 

壁から、小さな額縁の絵を外している川崎が言った。

「いや~ないっすね、普段からやってますからねぇ」

そう言うと川崎は「ハァ~」と額縁のガラスに息をかけ、円を描くようなしぐさを見せた。

 

「川崎君、それ落とさないでよ、有名な画家のものらしいわよ」

「前に鈴木さん言ってたもの、マサムネ・ヨサノだって」

山葉が言った。

 

「またまた~山葉さん、マサムネの絵がうちにあるわけないじゃないすか~?」

「あってもコピーっすよ」

「だいたい絵にサインもないっすよ、ほら」

川崎が絵を山葉に向け、たたみかける。

 

「でも~、ホントに言ってたもん」

「まあ、そんなことはいいけど、本多君、川崎君、お茶でも飲む?」

事務の山葉が腰に手を当て、やさしく微笑む。

 

「山葉さん、さっき休憩したばっかっすよ」

「鈴木さんがいたら、確実に怒られますよ」

川崎が言い、本多が笑う。

 

「こういう平和(ヒマ)な日があってもいいよな」

「俺たちが忙しくするってことは、悲しむ人が増えるってことだからなぁ」

本多が言った。

 

「ガチャ」

事務所の扉が開いた。

 

「そうだな、本多、気が抜ける日もなきゃなぁ」

 

「社長!」

3人が声を合わせた。

 

滅多に事務所に顔を出さない「社長」が突然登場した。

(社長 晴井 陸翁 はれい むつお 65歳 男)

 

「みんな、ごくろうさま」

「調子はいいみたいだな、ゴールドウイング、窓から丸聞こえだったぞ」

社長は笑った。

 

「その呼び方、勘弁して下さい」

本多は、バツが悪そうな顔をして首をすくめた。

 

「治恵須(はるとし)は?」

 

「鈴木さんは今日、泊り番で18:00にみえますよ」

本多が言った。

 

「そうか、どうせ今日はヒマだろう?」

「たまには少し話でもしようか?」

社長は嬉しそうに笑った。

 

「山葉さん、悪いけど、みんなにお茶を淹れてくれるかな?」

 

「わかりました、すぐに淹れますね」

山葉も笑った。

 

みんな、応接のイスに招かれた。

社長は自分の机からこちらを向き、手をアゴの所で組みながら言った。

 

「そうだなぁ、おもしろい話がいいな」

「そうだ、治恵須がうちに来た時の話でもしようか」

「オレは、あいつのことを弟みたいに思っててなぁ、昔から名前で呼んでるんだ」

 

今日のお話はここまでです。

このお話は明日に続きます。

 

あなたの今日がステキな一日でありますように!

チャバティ64でした。

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