お年寄りなんて誰が言った?おじいちゃん半端ないって! パート3
こんにちは、大場家の久太郎と言います。
(もちろん、毛は三本以上あります)
チャバティ64です。
ボクはこの世で一番お化けがキライです。
仕事はお茶の販売をしています。
BASEの「お茶の愛葉園」(あいばえん)
というショップを趣味で運営しています。
よろしくお願いします。
連続小説は本日お休みです。
音楽コーナーもお休みです。
今日は「敬老の日」です。
「今週のお題 私のおじいちゃん・おばあちゃん」は絶対に外せないお題です。
いつも一緒にワークアウト(筋トレ)するおじいちゃんたちは9/15に、ご紹介しましたのでそれ以外のお話です。
「お年寄りなんて誰が言った?スゴイおじいちゃん ベスト3」をお送りします。
いままで出会ったステキな兄貴(おじいちゃん)たちをご堪能下さい。
これを読んでくださった方はぜひ、9月15日の「おじいちゃん、半端ないって!パート2」をご覧ください。
絶対損はさせません、とてもすてきなお話です。
(右手の点滴跡が痛々しいけど、今日もバリバリやってます)
このおじいちゃんは80歳を超えていますが、温泉に入るときも「マウスピースを噛みっぱなし」です。
聞いたら、この方がしっくりくるから、食事と寝るとき以外はしているそうです。
筋金(マウスピース)入りのトレーニーですね!
歯は6本インプラントですが全部そろっています。
ボクも歯はガタガタですので、見習いたいものですが予算がありません。
残念です。
さて、それではスゴイおじいちゃん「ベスト3」をお伝えします。
前提として「ボクは学が無い」ので頭方面はナシです。
それでは、第三位は「ずいぶん前に小学校の運動会に行った時」のことです。
駐車場の前に高めの鉄棒と上り棒があるのですが、歩いてきたおじいちゃんが、当然その上り棒につかまり、腕だけで一番上まで登り「スルスル」と下まで降りてきました。
ボクはそのスピードに驚き、おじいちゃんに「スゴイですね!」と声を掛けました。
おじいちゃんはドヤ顔で「普段から鍛えてるからな!」と言い、今度は鉄棒にぶら下がり「大車輪」を始め、見事にグルグル回りました。
大車輪も初めて間近で見ましたが、年を聞いてビックリ!「65歳」(今じゃ若い)とのことでした。
その後、おじいちゃんは何かのCMに出て一躍有名人になり二度驚かされました。
つい、言っちゃいますね。
「おじいちゃん半端ないって!」
いやぁ~驚かされますねぇ!
つづいて第二位は「ボクが車で脱輪事故を起こしてしまった時」のことです。
夏のお昼過ぎ、静岡県の山深い峠で道を間違えたことに気付き、バックしていました。
その時、窓からハチが飛び込んできたことに驚いて、ハンドル操作を誤り、左側のタイヤを前後輪共に草に隠れていた溝に落としてしまいました。
そこにはガードレールが無く、頼りないトラ柄(黄色と黒)の工事なんかにある境界線用?のビニールロープが張ってあり、溝があることを示していたようでした。
簡易的な支柱も所々に立っている、誰か親切な人が張ってくれたんだろう。
しかし、今頃気付いても、あとのカーニバルです。
「やっちゃったぁ~」
「どうしよう?」
当時は、携帯電話など無く、走ってきた道にも公衆電話はおろか民家すら記憶にありません。
地図もなく、初めて通った道で、歩いてどこかに行くあてもありません。
とりあえず、道端に座りタバコを吸いました。
「困ったな~誰か通らないかなぁ?」
民家もない山間部の道ですから、一日中、人が通らなくても不思議ではないようなところでした。
「せめて、電話が出来ればいいのになぁ」
「オレJAFの会員なんだよなぁ」
一時間ほど、溝をのぞき込んだり、何とかジャッキが入らないかやってみましたが、運が悪いことに、タイヤより溝の底の方が10㎝程深く、車の腹(ボディ底)は地面にあたってしまっています。
「こりゃクレーンか何かで釣ってもらうしかないのかなぁ」独り言を言っていた、その時です。
一台のヘンテコなトラックが通りかかりました。
(後で飼料運搬用のトラックだということがわかりました)
ボクは慌てて「すいませ~ん!」と手を振りました。
運転手の人は気付いてくれて、ボクの車を通り過ぎ、すぐにトラックが止まりました。
「何やってんだ?若い衆」
頭に白いハチマキを巻いた小さいおじいちゃんが下りてきて、言いました。
「こんにちは、すいません、脱輪しちゃって」
「レッカーを呼ばないといけないので、電話があるところまで乗せて行ってもらうことはできませんか?」
ボクはちょっと恥ずかしかったのを覚えています。
「そりゃダメだな」
おじいちゃんは言いました。
「ダメか~」
ボクは心の中でガッカリしました。
「電話なんて近くに無いぞ、若い衆!」
「乗せてってやって、電話したらどうやってここまで戻ってくんだ?」
「場所は説明できんのか?」
おじいちゃんは立て続けに言いました。
「ハッ、その通りだ!」
場所も知らないし、何も考えてなかった。
電話さえあれば何とかなると思ったボクは大間違いだった。
「なんだこりゃ、両輪とも見事だな」
「片輪なら簡単なのになぁ、ハッハッハァー」
おじいちゃんは大声で笑いました。
しかし、次の瞬間、道に張ってあった頼りないビニールロープをほどき始めました。
「おい、若い衆、そこらへんで石拾ってこい」
「自分で持てる一番大きい奴をたくさん持ってこい」
ボクは言われるとおりに石を沢山持ってきた。
おじいちゃんを見ると、さっきまであった頼りないビニールロープが編み込まれ見るからに強固なロープに生まれ変わっていた。
「イリュージョンか!何重に編み込んだんだ?」
少なくても5倍以上の太さはある。
しかも5m以上出来ていて、自分のトラックとボクの車をつないでいた。
そして、おじいちゃんの指示通りに、タイヤの下に石を道と平行になるまで坂道状に敷き詰めた。
「なるほど、前に引っ張れば車が上がって脱出出来るわけか」
ボクは仕掛けを見て納得した。
そしておじいちゃんは自分のトラックで引っ張って「あっさり」と、ボクの車を道路に出してくれた。
その間、30分くらいだった。
「JAF」を呼んでもそれくらいはかかるだろう。
何の道具もなく、その場にあるもので短時間に作業を終わらせたおじいちゃんは「仕事に間に合わなくなる」と、言い、運転席に乗り込んだ。
ボクは追いかけお礼を言った。
名前も聞いたが言わず、窓から右手を上げ、その場を風のように去って行った。
ボクの車には繋がれたままのロープがそこに残っていた。
別れ際におじいちゃんは運転席の窓から、見上げるボクにこう言った。
「おい、若い衆、溝に入れた石を元に戻しとけよ」
「それから、そのロープを、ほどいて道に張り直しといてくれ!」
「いいか、ほどくときに編み方を覚えろ」
「今度、誰かが困っていたらお前が助けてやるんだ、わかったな!」
今でも忘れられない言葉です。
それからのボクは、牽引用ロープとブースターケーブルは常にトランクに入れていて、この30年で10台以上の車を助けることが出来ました。
さぁ、皆さんも言いましょう
「おじいちゃんカッコイイって!」
いやぁ~あこがれますねぇ!
さて、栄えある第一位は?
ジャーン、ダラダラダラダラダカダカダカダカ・ダン!
ボクの趣味と関係するのですが、30年ほど前に愛知県で「ハーレーダビッドソン」の集会イベントに行ったときのお話です。
当時のハーレーは故障が多いイメージと、おっかない人か、アメリカンポリスマニアの人が乗っているものだと決めつけていました。
実際一緒にツーリングに行くと休憩先でエンジンがかからなくなったり、振動でネジが緩み、ウインカーやナンバープレートを落としてきたりと色々ありました。
そんなハーレーでしたが、バイクが大好きですから嫌いなわけがありません。
たまたま、その会場が知り合いのホテルだったので招待いただき、見に行くことが出来ました。
当日はハーレーパワー恐るべし、驚くことに全国から約1,000台のハーレーダビッドソンが集結しました。(主催者発表1,008台)
広い駐車場はバイクで埋め尽くされ圧巻です。
もちろんハーレーですから音も大きく、乗っている人もポリス風、アウトローっぽい「長髪、髭、グラサン」チームらしき「黒の革ジャン、背中にドクロなんかが入った袖なしのジージャン」当時、珍しかったタトゥーを入れた人も見受けられました。
まさしくイメージ通りです。
そんな人たちが1,000人以上(2ケツもいる)いるわけですから会場はおのずと熱気に包まれていました。
会費制で、フリーの立食形式でしたが、お酒を飲んでいる人はそのままホテルでお休みして翌日帰ります。
前日入りしてホテルに泊まっていた人も多かったそうです。
そして、会が進み、表彰のようなイベントタイムになりました。
バイクのカスタムや、ライダーの衣装などを人気投票により決定します。
(入場口に写真があり、そこで投票するものでした)
このイベントの申し込み用紙には住所や名前だけでなく、歳や身長・体重を書くところがありました。
そのため「一番重いで賞」など、ユニークな賞もたくさんあったと思います。
その中で、ものすごく驚いた「投票ではない賞」が2つありました。
① 遠くから来たで賞(一番遠くから自走で参加した人)
② 最高年齢で賞(参加した人の中で一番の高齢者)
その結果は、岡山県の笠岡市(広島との県境)から自走してきた人が①番の賞をとりました。
それから、小柄な75歳のおじいちゃんが②番の賞となりました。
大して驚きませんか?
実は、この2つの賞は同じ人が取ったんです!
岡山県から自走してきた75歳のおじいちゃんだったんです。
しかも、ショベルヘッドでフルドレスのハーレーダビッドソンは、ゆうに350kgを超えていると思います。
それを操り、一人で来たんです。
そのスピーチがまた最高だったんです!
おじいちゃんは勇ましく自慢の愛車と一緒に表彰台にあがりました。
「ハチトラのカセットから八代亜紀さんが流れています」
上下ジーンズで若々しく、ワインカラーのハーレーに白いブーツがオシャレな感じに見えました。
司会の方が「おめでとうございます!しかし、驚きました、まさか一番遠くから一番高齢の方が来ているなんて思いもしませんでした」
会場からは、割れんばかりの指笛と拍手です。
おじいちゃんは言いました。
「今朝やれないから、昨日の夜、ニワトリにエサやって出てきたもんだから、間違えて長靴はいて来ちゃったな」
言われないと気づかないもんだが、確かによく見るとライディングブーツよりぶかぶかで、ところどころ汚れていた。
これには会場も大盛り上がりで、さっきより歓声が上がった。
司会の人が気付いて「昨日の夜出てきたってことは、今朝こちらに着かれたんですか?」と、聞いた。
おじいちゃんは「そうだよ、パンちぎりながら2号線(国道 大阪から1号線)で来たんだ」
「えっ、下道(一般道)ですか?」
司会の人が言った。
「そりゃ、おめぇ高速なんか乗ったら早く着きすぎちまう」
「少しでも長く乗ってたいのがハーレーだろ?」
「人生と一緒だよ、一度走り出したら、そうそう簡単には止まれねぇ」
「これ見てみろ」
おじいちゃんが司会の人に言った。
なんと!カウルの中のハンドル左側にフランスパンがひもで縛ってある。
そしてジュースの缶にストローがさしてありテープで止めてあった。
「これは帰りの分だ!」
これを言った瞬間、会場からは「これ以上は出ないほどの歓声」が上がった。
鳴りやまない拍手と指笛が印象的で目頭が熱くなった。
「一度走り出したら止まれない」
75歳の言葉は思いとなり、会場を包んだ。
本当にシビれるおじいちゃんだった。
さぁ、皆さんも叫びましょう!
「おじいちゃん最高だって!!」
いやぁ~この場にいられてホントに良かった!!
自分もこんな年まで健康でガッツあふれる人間でいたいと思わせてくれる「憧れの兄貴(おじいちゃん)たち」3話でした。
いかがでしたか?
ぜひお時間があるときに9/15のブログもご覧ください。
それでは、今日のお話はこれにておしまいです。
明日からは連続小説再開です。
あなたの今日がステキな一日でありますように!
チャバティ64でした。