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〇〇〇?そいつに自由はあるのかい?

連続小説 ドライバー2「昨日の夜」第二話

こんにちは、チャバティ64です。

仕事はお茶の販売をしています。

BASEの「お茶の葉園」(あいばえん)

というショップを趣味で運営しています。

よろしくお願いします。

 

今日は「REBECCA」の「フレンズ」からスタートです。

1985年のモノを聞いていますが最高ですね!

やはり女性も多少の声変わりや肺活量のMAXで当時歌っていた歌は、なかなか今歌うにはつらいものがあるでしょう。

年と共に味の出る歌もいいですが、当時の歌は思い出とともにあるのでエゴでもそのときのままで聞きたいのが本音です。

いい音源がありますからありがたいですね。

 

さて、連続小説「ドライバー?」第二話です。

お茶でも飲みながらお楽しみ下さい。

 

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 (まぶしくて夜の街は苦手です)

 

目がかすむ連続小説 第二話

ドライバー?「昨日の夜」

 (この物語はフィクションです、登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは一切関係ありません) 

 

行く道は涙で濡れ、

行く道は嘆きにあふれ、

行く道は悲しみの数だけ続く

・・・「DRIVER」

 

《本編》  

「ただいま戻りました」そう言いながら「本多」が事務所に入ってきた。

(本多 金翼 ほんだ つばさ 37歳 男 妻あり 子供2人)

 

車庫の勝手口から、一直線に事務員の「山葉」を目指し、業務終了の伝票を手渡した。

 (山葉 有舌都 やまは あずみ 51歳 女 夫あり)

 

「お疲れ様、寒かったでしょう、変わったことはなかった?」

 手渡された伝票を見ながら山葉が言った。

 

「いやぁ、湯灌屋の丸正さんが先についてて、手伝ってくれたから助かりました」

本多は机で業務報告を書きながら笑顔で答えた。

 

その言葉に向かいの机にいた後輩の「川崎」が、にやけながら言った。

(川崎 是通 かわさき ゆきみち 30才 男 妻あり 子供一人)

 「本多さん古いなぁ、今は納棺師って言うんすよ」

 

それを聞いた本多は、少しまじめな顔で答えた。

「そうなのか、格式が上がったみたいだなぁ」

 

夜なのに窓際の観葉植物に水をやっていた「鈴木」が続けて言った。

(鈴木 治恵須 すずき はるとし 51歳 男 子供一人)

 

「納棺師って言えば少し前だけど『おくりびと』って映画はよかったよなぁ」

「最後のシーンで使った布張り棺(表面に布が張り付けてあるきれいな棺)が、ちょっとしたブームになってて、火葬場でしょっちゅう見かけたもんな」

 「あれ結構高いのなんだよな~」

 

山葉が笑いながら言った。

「よかったってそっち?売上?」

 

続けて鈴木が言った。

「それからさぁ、求人かけなくてもジャンジャン面接に人が来るらしいな」

「前は求人どころか、なんの仕事かもわかんなかったのになぁ」

 

それを聞いて山葉が言った。

「葬儀屋さんを辞めた人のスカウトがほとんどっだったわよねぇ」

 

本多も笑いながら言った。

「スカウトっていうか、説得? ハハハッ」

 

鈴木がしみじみと窓の月を見ながら言った。

「俺達の方がよっぽど『おくりびと』なのになぁ」

 

「ところで鈴木さん?」本多が言った。

 「今日のお客様、ご自宅に到着したとき、すでに住職が来ていたんですよ」

「いつものようにタンカを持つのを手伝ってもらおうと思って家の人に声をかけてたら『妊婦と未成年には持たせちゃいかんぞ』って言われたんですよ」

「聞いたことありますか?」

 

「あぁ、華徒真(カトマ)宗だな」

「このあたりは少ないんだけど、俺も一度だけ言われたことあるよ」

「まぁ妊婦さんや未成年に手伝ってもらうことは、滅多にないと思うけどなぁ」

 

経験豊富な鈴木らしい話だった。

 

「へぇ、そんなのあるんすね」

川崎が口を尖らし首をかしげながら言った。

 

そんな会話の中、電話がけたたましく鳴った。

山葉が3コール待ってから受話器を取った。

 

「もしもし、ライラック特殊搬送です」

「はい、どちらのお迎えですか?」

 「・・・・」

山葉がメモ帳のペンを取りながら上目使いで、うなずきながら皆を見た。 

 

談笑の雰囲気が一瞬で緊張に変わった。

 

今日のお話はここまでです。

このお話は明日に続きます。

 

あなたの今日がステキな一日でありますように!

チャバティ64でした。